観測ノート2004
 
はっきり言って忘備録代わりに使っています。
あまりたいした内容は含まれていません。

 
 
2004年
 
・10月14日
 2年ぶりとなった久々の部分日食。6月の金星の太陽面通過が雨模様だっただけに、今回は何とか晴れてほしいもの。しかし、予報通りぱっとしない状態で日食開始時刻を迎える。
 それでも雨は降っていなかったので、機材だけは組み上げた。
 幸い天候は徐々にではあるが回復傾向。時折雲間から太陽の輪郭が見える。確かに欠け始めているのがわかる。少しずつビデオの録画も始めた。
            
 ただし、あろう事か当日朝の点検の段階でビューカムのバッテリーが充電できなくなったため、急遽シガーソケットからの電力供給となる。危うく撮影断念となるところであった。
 何とかそこそこの記録はとれたので、お昼休みに入ったところで撮影終了。悔しいけれど、この頃になると雲は切れて晴れ間がのぞいてきた。
 
 
・7月26日
 4等星の北限界線の観測。ずっと空梅雨気味で、当地でも早々と22日に梅雨明けしたというのに、なぜか観測地の新潟方面では天候が安定せず梅雨空が長引いている。現に午後2時の時点で新潟県庁のWEBカメラには水滴がいくつも映っているし…。だが、昔からなぜか「4等星はゲンがいい」というMyセオリー(?)がある。そのため、いろいろ状況判断した結果、たぶん現象時刻頃には雲が切れるだろうということで今回もそれを信じて出発。
 車を走らせること約1時間、上越あたりでついに雲が切れ始めた。米谷SAで休憩する頃には予想通り西から雲が切れてきて、うっすら月が見えてきた。19hに現地入りする頃には、天候はほぼ快晴となった。
 組み立て開始。当然今回は「一人2ポイント」。ただし、弟と現地で落ち合うことにしていたので、機材はもう一人分積んできた。弟が来たら適当な場所で組み立てさせよう。まず眼視ポイントでGHS時計1号機の電源を投入し、15cm反射を組み上げて自動追尾を開始。LV6mmとP.Or17mmで恒星を確認した。それにしてもGHSの同期が遅いなぁ(いやな予感)。
 引き続きビデオポイントへ移動し、設置開始。この時点で現象30分前を切り、やや焦る。そう言えば、弟も来ていない。今日も残業か?急いで組み上げて、モニター内に恒星を導入していると、携帯の着信音が!弟から「今どこ?」おせーよ!この忙しいのに!と思いつつ、何とか導入完了。ところがGHS2号機の同期はとれたが、TiVi経由で時刻画像が入ってこない。故障か?ということで、仕方なく音声のみ入力して録画の準備。そうこうするうちに中央時刻まで残り10分。ようやく弟も到着したが、もはや3ポイント目の機材を組み立てる時間がないので、とりあえず眼視ポイントまで2人で走っていく。
 何とか間に合った。でもまだGHSが同期していなかった!こいつも故障か?念のために転がしておいた短波ラジオでBPM 5MHzを無事受信。助かった!観測開始。明瞭な2段階の減光潜入をとらえる。それにしても海が近いのと雨上がりのせいで異常にアイピースが曇るのには困った。長野県では考えられない湿度の高さだった。
 
 
・5月21日〜24日
 LINEAR彗星とNEAT彗星が同時に肉眼で見られる!そんな光景を見たくて、オーストラリアまで遠征観測に行って来ました。詳細はこちら
 
 
・4月29日
 今朝も快晴に恵まれたので、LINEAR&ブラッドフィールドの観測。双方を15cm反射で見比べてみると、やはり核付近のイメージとしてはLINEARの方が明るくて大きく見えるが、尾を引いている様はブラッドフィールドの方が尾が長くてはっきり見える。LINEARの尾は無いわけではないが、近日点を既に通過していることを考慮するとやや物足りないようにも思える。ま、あまり気にしてもしょうがないので、高度が低いせいにしておこう。
 
 
・4月28日
 今朝はLINEARに加えて新発見のブラッドフィールド(C/2004 F4)の観測にも挑戦。というよりは、ブラッドフィールドの方が尾が長く見えているという話を聞いたのでむしろそちらの観測がメイン。雨上がりの空は透明度も十分で、若干寒気が入ったせいなのか風がやや強めのせいなのか、思ったよりも霧が立たずに好条件となった。
 先にEM200を組み上げて撮影を開始。両彗星確認用のMZ-5に加えて、主砲のXD+MD200mmF2.8をブラッドフィールドの空域に向けた。一通り撮影し終えて、今度は15cm反射でブラッドフィールドを捜索。思ったよりも明るいイメージで(ただし、大きさは先日のLINEARの方がやや大きめに見えたか?)見えてきた。尾を引いているのがはっきり見えた。これはイケル!と思い、再び200mmで数コマ撮影。極軸合わせがややラフだったが、ガイドさえきちんと回っていればこれはもらったでしょ!思いがけず見栄えのする彗星が現れて、大変満足です。
 
 
・4月21日
 話題のLINEAR(C/2002 T7)の観測に挑戦。今朝の空はほぼ快晴、風も弱く、穏やかに晴れた。ステナビで予想位置をプリントアウトし、近くの見晴らしのよい空き地へ向かった。
 捜索すること10分、04h過ぎについにそれらしきイメージを15cm反射+K40mmにて捉えた!とりあえず簡単なスケッチをとり、併せてMZ-5+24-135mm ZOOM(50mmF2.8に設定)にて数コマ確認用の写真を撮影。この間にも15cmをのぞき込む。尾の存在は確認できなかったが、そのぼやけたイメージと白っぽさ(薄明が始まってきていたせいか、青白いとか緑っぽいとかの色は感じなかった)から、たぶんこれで間違いないだろうと確信。04h15m頃から撤収開始。
 帰宅後、念のため再度ステナビで彗星付近の視野を拡大表示し、スケッチの通り近くに恒星(6〜7等級)があることを確認できた。まずはひと一安心。それらの星よりは明らかに核光度は明るかった。たぶん予想通り増光中なのであろう。
 
 
・1月31日
 今年の初観測。天候は快晴となり、観測地までの道中も順調に乗り切り、すんなりと1時間半前には現地入り。予定していた観測ポイントもすぐに確認できた。
 今回は久々に「一人2ポイント」に挑戦。カスプ角が小さいながらも、せっかくの6等級なので試してみることにした。幸い平坦な場所なので、前回(’03年の4/15)のようなアクシデントの心配もなさそうだし…(^_^;)と、まず眼視ポイントの機材を組み上げる。続いてビデオポイントへ。先週ようやく完成したGHS時計2号機(TiVi内蔵)はすんなり起動した。Satkから操作した通り、測地モードもWGS-84に切り替わっている。これでビデオ観測はよし…と時計を見ると、もうじき中央時刻ではないか!こりゃあ、眼視ポイント用のGHS時計1号機は起動が間に合わない。早々とONしてもよかったのだが、充電不足気味(^_^;)の12V電源が容量不足に陥るのが心配だったため、後回しにしたのだった。とっさに短波ラジオを合わせてみると、今夜はBPSがバッチリ受信できているではないか!よっしゃあ!!録画ボタンを押し、左手に短波ラジオ、右手にテレコをかかえて、一目散に眼視ポイントへ走る。ああ、平坦な道の、なんと走りやすいことよ(笑)。
 結局、今回は双方のポイントで潜入はとらえることができた。出現が明縁地域に入ってしまったため不明瞭だが、まあまあ成功と呼んでいいのでは?幸先のよい2004年のスタートだった(ことにしておこう)。
 
 

 
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