観測ノート2009
 
はっきり言って忘備録代わりに使っています。
あまりたいした内容は含まれていません。

 
 
2009
 
・9月10日
 久しぶりの接食観測で藤岡市付近へ遠征した。今回の現象は6.8等星と格別条件の良いものでもなかったが、そこそこ近距離であることと高速のICを降りてすぐにポイントが採れそうなことから計画発動。メールで打ち合わせして23h現地集合ということになった大学の後輩(関東勢)との2名2ポイントの布陣で臨んだ。
 
 今回の観測が、ビデオ観測用に新規購入したHDDムービーの初仕事となった。明縁側から近づいてくる恒星に対しTGv-Mでゲインを調節しながら撮影。今時の機材ということで、初代ビューカムのように巨大な液晶画面でさっと星像を認識することは難しいものの、時折通過する雲の影響もそう大きくもなく概ね現象はとらえられた模様。
 
 この後の天候もほぼ同様な推移だったので、そのまま25h過ぎの25ηTau・アルキオーネの暗縁出現も観測。モニター上で見ると付近の6〜7等星も写っており、もう少し早く気づけばこれらの出現も測定できたかも。
 
 
・6月20日
 皆既日食拡大撮影用の機材チェックその3。前回のようなゴースト発生が、どこまで第2・第3接触の撮影に影響するのかがどうしても気がかりだったので、「より食分の深い部分食」に見立てて明け方の三日月の撮影を6cm屈折(fl=300mm)+1.5倍テレコンで行ってみた。
 結果的には「うっすら出てるよね〜」というぐらいで、それほど気にならないかも。
  
 
 さらに、ちょうど金星が昇ってきていたので、こちらも撮影してみた。手持ちなのでかなりぶれているが、対角線上ではなく線対称な位置に出るゴースト?って、初めて見たかも。
  
 
 そもそもEDレンズとかフローライトのような高級レンズ使ってる訳でもないし、ましてや30数年前のハレー彗星回帰の頃の鏡筒なんだから、、まあこんなものだろう。焦点距離も手頃で、そこそこクリアにヌケよく写るだけ、もうけものだと思わなくては。
 
 
・6月1日
 皆既日食拡大撮影用の機材チェックその2。今日は昼間のうちに太陽を撮影して露出チェックできたので、夜はゴースト発生の具合をチェックするために、画面内の月の位置を変えながら、ゴーストの出方を確かめてみた。
 
 まずは170-500mmズームレンズ。以前すばる食の撮影に使った時は、結構派手にゴーストが出た光学系だが、今回は案外そうでもない感じ?
  
 
 続いて、6cm屈折(fl=300mm)+1.5倍テレコン。ボディはいずれもist*Ds。おぉっ!これぞゴースト!って感じ?
  
 
 もちろん適正露出であれば、どちらも問題ない写りになった。シャープさというか画質のヌケはさすがに6cm屈折の方がいい感じだが、その部分に目をつむれば、案外170-500mmズームレンズも候補にしていいかも?という印象。思ったよりも6cm屈折(fl=300mm)+1.5倍テレコンのゴーストが強めなのが意外だった。単にレンズ枚数・構成だけでなく、コーティングの質や光学系全体としての仕上がりも、こういった撮影条件になると影響してくるのかもしれない。
 
 問題は、皆既日食本番でここまで露出オーバーな状況になりうるかどうかだが、少なくとも皆既中のコロナの撮影にはあまり影響はないだろう。内部と外部で輝度差があるとはいえ、構図的に「太陽が画面端にくるようなフレーミング」なんてよっぽど三脚を蹴飛ばしたりしない限りあり得ない。画面中央部で撮影する限りは、仮にフレアが出ても点対称状(リング状)になる?だろうから、ほぼバレない可能性が高いだろうし(爆)、それは冗談としても後処理で対応できる可能性が高いだろう。
 となれば、後はダイヤモンドリングの撮影にどこまで影響が出るかどうかだろう。今回の撮影結果からいえば、シャープさ・ヌケの良さをとるか、それとも可変倍率の使い勝手の良さをとるかで決断ということか。さすがにMZ-5を投入して、拡大撮影をカメラ2台で…というのは、両方失敗しそうで怖いからパス(^_^;)。
 
 それにしても、こういった仕上がりの確認には「デジカメって便利だな〜」とつくづく思う。これから梅雨に入ればなかなか晴れ間も少ないだろうから、その前にチェックできたので一安心だ。
 
 
・5月15日
 急遽?7月の皆既日食ツアーに申し込むことを決めた。そこで、撮影用の機材選定のために、明け方の月を使って拡大率をチェックした。
 まずは6cm屈折(fl=300mm)+1.5倍テレコン+ist*Dsの組み合わせ。焦点距離からいっても、コロナの広がりをとらえるにはちょうど良さそうな感じ。レンズ構成もシンプルだから、すっきりとした画質が期待できそう。
 
 続いてMD200mmF2.8+マウント変換アダプター+EOS kiss digitalの組み合わせ。もう1コMDマウント用の2倍テレコンでも付けないとやや物足りないか?でも、そんなにコテコテにレンズ枚数増やしたら、きっとゴースト出まくりだろうなあ。
 
 これ以外となると、運動会や野鳥の撮影に使っている170-500mmズームレンズが候補となる。拡大率がその場でいじれるのは魅力的だが、レンズ枚数が多いことを考えるとやはりゴースト発生の心配がある。
 
 
・2月17日
 夕方から快晴だったので、そろそろ月の巡りも良さそうだな…と思って、夜半過ぎからC/2007 N3 ・Lulin彗星の撮影を開始。スピカの近くで導入は難なくできたものの、*ist Ds + 135mmF3.5望遠レンズでの撮影は3コマほどでバッテリーが電圧低下してしまい終了となってしまった。幸いEOS kiss N + MD200mmF2.8(→5.6) + リレーレンズの方は順調に撮影できたのでひと安心。もっとも、最初のコマはバランスが悪かったのかややガイド不良を起こしていたが…(^_^;)。
 
 
・2月2日
 快晴・無風の好天(やや星が潤んでいるような気もする?)に恵まれて、土星本体の影による衛星の食の観測にチャレンジ。ぶっつけ本番で土星を導入してみたら、カセ直焦点+TGV-M4フレーム積分をかけた段階でまずまずの拡大率で第Y衛星チタン・第W衛星ディオネを確認できた。
 ところが、肝心の第V衛星テティスが見あたらず!土星の輪に近すぎてまぶしさに埋もれてしまっているのだろうか?とりあえず〜25h07m台までと〜25h15m台までの2回録画を試みたが、果たして写っていたのかは不明。
 
 
・1月24日
 快晴・無風の空の元、2UCAC 37689834 by (583)Klotildeの観測に挑戦。当初はビデオで…と思っていたのだが、なぜか映像が出てこないので眼視にて監視。当地では減光は起こらなかったものの、せんだい宇宙館からの情報によれば仙天の佐藤氏が遠征観測して減光をとらえた模様。
 で、しばし仮眠を取った後、夜明け前の南天で輝くC/2007 N3 ・Lulin彗星を*ist Ds + 135mmF3.5望遠レンズにて撮影。結構増光してきているようで、ファインダーでもかすかに見つけられた。
 
 
・1月6日
 今年は木星のガリレオ衛星の相互食と土星の衛星の相互食が同時期にみられる珍しい年(30年ぶり)だとか。その後者の現象、土星の衛星の相互食2O3が今夜起こることになっていた。年明け最初の観測ということでわりと期待していたのだが、どうやら雪雲が流れてきて観測は見送り。
 
 

 
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