観測ノート2005
 
はっきり言って忘備録代わりに使っています。
あまりたいした内容は含まれていません。

 
 
2005年
 
・12月7日
 8等星の接食を予定していたが、いろいろごたごたしていたため今回は出発前にキャンセル。これで年内の接食観測は終了となった。
 
 
・11月23日
 昨夜に引き続き、接食観測に遠征。今度はZC1504(5.4等)と明るい星のため、ビデオ撮影も楽勝と思われた。ところが、最短ルートで県道などを通って現地入りするつもりが、途中から道を間違えて危うく朝日村の山々へ登りかけてしまった。沢3つくらいずれてるし…。
 でもまあ、事なきを得て無事観測地へ到着。早めに出発しておいて良かった〜。河に近い場所ではあるものの川霧の発生もなく、また風も穏やかな中で余裕でビデオ観測に成功。今日は3D3Rとなった。昨日に続いてマルチとなった。
 夜明けも近い時間帯だったので、手持ちでスローシンクロ撮影。
 
・11月22日
 久々に接食観測にトライ。「LOW 3.1」による予報から見出したXZ14302(7.5等)の南限界線である。事前にJOINの方へ観測予定である旨投稿したら、光度変化測定用ソフト「Limovie」の作者である宮下氏と連絡を取り合って合流して観測することになった。
 快晴の中、15cm反射を積み込んでJR稲荷山駅前で落ち合い、早速観測地へ。協議の結果、宮下氏がズボ寄りに、私がスカ寄りに布陣することになった。だが、明縁側から近づいてくる7.5等星は、正直15cmではモニター上にとらえきれない。仕方がないので眼視観測に切り替えて、星像を追いかける。予報はCA6゜だが、当然潜入はそれより早い段階で起こるので冷や冷やだったが、何とかとらえられた。
 その後集約してみた結果、宮下氏がビデオ観測で3D3R、私が眼視+テレコで5D5Rをとらえることに成功した。2ポイント布陣でこれだけの明滅がとらえられたのだから、大収穫だ。
 
 
・11月20日
 深夜26h26m頃の7.6等星の暗縁出現に挑む。21cm眼視では余裕で確認できたが、望遠レンズでのビデオ撮影ではやはり今イチ。早いとこWAT-100NかTGV-Mを購入したいものだ。
 
 
・11月11日
 明け方(10日27h51m頃)の小惑星(779)Ninaによる11.5等星の掩蔽観測に挑むも、うっすら潤んだ感じに見える低空の霞?に阻まれて予報時刻までに対象星を導入できず不発。28h00m頃になってようやく確認できたが、実際に導入できていたとしても確認するにはちと暗い星だった。対象星はしし座の南のはずれにある星だったが、意外としし座は広い星座だということがわかった。
 それにしても月初めの連休の頃から割合と晴れて良い星空が見える夜が続く。おかげで1日夜の(2137)Priscilla、5日宵の(22)Kalliopeと併せて(いずれも掩蔽せず)、今月だけではや3件の観測で天候に恵まれた。きれいな三日月も見えたし(下の写真、ちょうど山の端に沈んでいくところ)。もっとも、このところ帰宅が遅かったり原稿を書いたりする都合で時間がとれず、ほぼ夜通し晴れているにもかかわらず(だから朝の冷え込みはだいぶしっかりとしてきた)子どもたちとちらっと月や火星を見上げる位しか「天文活動」はできていないので、もったいないことをしているようにも思えたりして…。
 
 
・10月19日
 勤務を終えて帰る頃、東の空にいい月が昇ってきた。てことで、「LOW 3.1」で予報に出ていた4.9等星の出現に挑戦。ところが8cm望遠ズームでのトライでは、輝面比−0.95に影響されてか全く星像が見えてこない。現象時刻を過ぎてから20cm眼視で星像を確認すると、こちらではさすがによく見えた。
 「また失敗か…」と思いきや、よくよく考えてみるとこの星は関東北部を北限界線が通っていたはず。あれ?ってことは、ここではスカのはずでは?そういえば、現象名は「Conjunction」。改めて辞書で引いてみると、いわゆる天体同士の合のことらしい。てっきり「潜入・出現がごちゃ混ぜで(合わさって)起こるかも?」という意味だと思っていたが、もしかしたら「星食にならないけど接近して見えるよ」という意味だったのかも?あるいはスピード重視で計算しているせいで間違えてリストに載ってきたのかもしれない。以後、注意しよう…。
 
・10月12日
 10月に入って、ようやく昨日・今日と観測できた。昨日は8.6等(12cm級)2件の眼視観測を何とか達成できたものの、危うく曇られるところだった(先月はそれでやられている)。ところが、今日のXZ 30214(6.8等)は、昨日と比較して楽勝の予定が、時間が迫っていたこともあり「えいや」で導入したのが潜入約15秒前ぐらい。しかもその時点で液晶画面上に見いだせなかった(後でみたらちゃんと入っていた!)ため、視野を振りながら撮影を続行するうちに何と恒星が写野外に(これも後で判明)!!かなりもったいない…。
 
・9月26日
 ついに観測所初の掩蔽観測に成功!といっても、暗縁出現をとらえただけですが。早朝4h22m過ぎの54 Aur(=XZ 9506、6.0等)の暗縁出現をビデオ観測で記録成功。その1時間後の25 Gem(=XZ 9585、6.5等)の出現は、さすがに太陽高度−1゜では21cm眼視でも無理でした(^_^;)。
 今回から、出現側ではカメラ用の8cm望遠ズームで撮影です(こんな感じです↓)。やはり出現位置の見当を付けるのが難しいので、前回8/20の反省を踏まえてこれでいくことにします。
 
 朝焼けの中の月はキレイでした。季節はもう秋になりましたね〜。
 
・9月12日
 先週末から山本道成氏開発のpithで記録させておいた観測小屋内(準備室側)の気温データを回収し、Originでグラフ化してみた。
 
 このデータと上田市のアメダスの気温データを重ねてみると、一部欠測(自動記録ソフトが止まっていた)があるものの、概ね小屋内は3〜4℃ほど高い気温にあることが確認できた。ちなみにこの期間の天候は、8日は晴れ時々曇り、9日は曇り、10日は晴れだった。
 この期間、観測室とのドアは閉めておいたのだが、観測室側はもう少し暑いんだろうなあ。ルーフが焼けてくると、真夏なら40℃突破かも?
 
・9月10日
 夕方のわずかな晴れ間を狙って、薄明中の5等星の暗縁潜入にチャレンジしたものの、雲に阻まれあえなく不成立。なかなかうまく行きませんなあ。
 今日はこの後上田創造館の観望会のお手伝いへ。月を少しとアルビレオを楽しんでもらったところで全天曇天となり、この段階で機材は撤収へ。
 
・8月20日
 先日から機材のセッティングを開始した古安曽観測所での初観測成功を狙って、星食の観測にチャレンジした。天候はおおむね晴れとなったのだが、いかんせん満月直後の7等星(四捨五入すると8等に近い)の出現なのでビデオ観測でも眼視観測でも観測条件が厳しい。1個目はビデオ観測にトライするも、準備不足がたたって出現位置の導入が間に合わず時刻測定不成立。2個目は暗縁潜入から追跡したのだが眼視でも潜入前に恒星を見失ってしまった。こちらの出現こそは!と眼視で粘ったものの、今度は薄雲の襲来中に出現してしまったため、これまた時刻測定不成立となってしまった。
 とまあ、残念ではあったが、セッティングした機材の使い勝手はまずまずの手応えだったので、この調子で稼働率で稼いで良いデータを出していきたいものだ。
 
・5月19日
 13 Vir(ZC1770、5.9等)の北限界線接食を、大学の天文同好会の先輩と一緒に観測することになった。この方とは、何とも奇遇なことにこの4月から同じ職場で働くことになったのだった。
 今回は観測条件が良いだけでなく、観測地が自宅から近い。くわしく調べてみると丸子町のはずれで観測できそうなので、例によって集合場所を観測地付近のコンビニに設定し、そこで落ち合うことにした。先輩の機材は私の15cm反射を貸し出し、これとノートパソコンのキータッピング(「PJP」というソフトを使用)との組み合わせで記録を起こすことにした。私はと言えば今回も2ポイント観測に挑戦する予定だった。
 ところが貸し出し機材の組み立てを手伝っているうちに案外と時間をロスしてしまい、録画機材+時刻同期といった機材の展開時間が取れそうもない状況となってきたため、CN212で眼視観測オンリーで臨むことに。それでも雲の襲来の合間を縫っていいタイミングで現象時刻を迎えられたため、2地点とも2D2Rをとらえることに成功!めでたしめでたし。
 
・3月15日
 星仲間と接食観測(ZC 524、北限界線)のため茅野市へ向かう。職場から1時間ちょっとで到着。6.7等星の現象なのでちょっと欲を出して2ポイント観測態勢で来たのだが、到着後まもなくから徐々に雲行きが怪しくなる。
 仲間の到着を待って布陣位置に向かうも、どんどん曇ってきてついに雲量10に。一応機材を組み上げて、現象時刻まで待機してはみたものの、やはりだめだった。
 これで今年に入って、2月の2件(天候不良で遠征中止)を含めると3連敗。とほほ。
 
・2月11日
 夕方、突然星仲間から電話がかかってきて、「デジカメのテスト撮影に付き合いませんか?」とのお誘い。夕食を済ませ、子どもたちを布団に連れて行った後で出発。
 以前から話に聞いていた「市民の森」の駐車場まで仲間の先導で向かう。なかなかわかりにくい道(夜道だから余計にそう感じる?)。現地は最初に*istDsのファームウェアによる違いを撮り比べてみた。確かに、バージョンアップ前(左の写真)と後(右の写真)では、ノイズリダクションの調子が良くなっている(写真をクリックすると、大きな画像で見えます)。ありがとう、ペンタックス!
 
 そのまま何コマかマックホルツ彗星などを撮影して、私は夜半過ぎには帰宅の途についた。仲間はもう少しいろいろ条件を振って撮ってみるとのことで、結局明け方までがんばったらしい。
                   
 
・1月13日
 先日購入してしまった一眼レフデジカメ「*istDs」用の専用レリーズが届いたので、早速マックホルツ彗星で試写してみた。それにしても、最近のレンズは∞位置の向こうまでピントリングが回るものだから、いちいち目視でピント合わせをしなければならない。*istDsのファインダーは比較的明るくて見やすいものの、やはり天体撮影用には旧式の、∞でぴたっとピントが出るレンズが必要だ。
 時折雲が飛来する中、それでも何とか試し撮りに成功(1枚目は50mmで露出80秒、2枚目は100mmで300秒)。ISO800設定・F2.8-4.5のズームレンズの開放で撮影してみたが、予想通りピントが甘い。とほほ。             
                  
 
 さらに、オリオン座も撮影してみた。他の撮影条件は同じで、露出は280秒。ちゃんと写ることはわかったが、どうにも画面隅のかぶりが見苦しい。ノイズリダクションONで撮影したせいなのか、それとも他に原因があるのかは現時点では不明。
    
 
 
・1月5日
 久々に小惑星による恒星の掩蔽を観測。実は2日の夜にも予報があったのだが、例の彗星の撮影に手間取ってしまい観測はパスしてしまった。なので、今夜の観測が2005年の掩蔽観測事始めとなる。
 対象星は9.8等星なので導入は楽だった。IOTAによる改良予報が出て、この地域の観測確率は高くなっているものだったので、せっかくだからと星仲間のK氏にも連絡を取り、観測を呼びかけた。
 いよいよ15cm反射+眼視で観測開始。そして、ついに恒星は隠された!!!これをとらえるのに、ここまでいったい何年かかったのだろう(およそ16年?)?と言いたくなるぐらい時は流れたけれど、ついに減光観測成立!録音は?うまく行っている!OK!これで安心してマックホルツ彗星の撮影を進めることができる。
 現象時刻から約3時間が経過した。機材を片づけて、部屋でデータ起こしを始める。思わずにやにや…。うれしさのあまり、一方でテープの解析を進めつつ、ついつい新着メールを受信し各地の観測者からの報告をチェックしていたら、そのまま夜明けを迎えてしまった。ああ、眠い、けど幸せ。
 
 
・1月2日
 正月明けに見頃を迎えたマックホルツ彗星(C/2004 Q2)の観望・撮影モードに入る。真夜中に見える彗星なので、子どもたちを寝かせてから準備を始めても十分間に合ってしまう。むしろ22h・23h台の方が、街灯りが消えてきて見やすくなってくるような気もする。ただ、あちこちのWebに載っている写真を見る限りはそれほど尾の見栄えのする彗星ではないようなので、厳寒期でもあることだし、ガソリン代ももったいないし…等と割り切って自宅の庭で見上げている。
 肉眼でも十分確認できるレベル。明るいことは明るい。しばらくは楽しめそうだ。特に6日〜9日頃のM45との接近が…。
 

 
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